2020/07/25

「ダークサンクチュアリ」の5週目(周回:43)に3人で向かいます。

いま普通に制作しているけど、普通に時間かかるよねこれ。

研究ツリーの実装を進めています。スキルの自動習得はやっぱり無いだろうということで、研究して獲得するように変更しました。スキルツリーの役割もありますが、本質的にはCiv6の科学ツリーに近いです。

真面目に作ろうとすると、意外に難しいぞ。既存のスキルツリープラグインに用意されている機能では対応できなかったので、その中でも割と多機能のものをベースに組み立て直しています。ほぼ全部書き直すことになりそうです。

代わりに、クエストシステムを廃止しようかなと考えています。クエストはほとんど何も実装していなかったので特に無駄になるものもなく、アイディアも数えるくらいしか出てなかったので無理に組み込むよりは、消してしまった方が良さそう。

どうして(5年ほど開発しているのに)アイディアを出していけなかったかと考えると、おそらく、ネコ達がクエストを受けるシーンをイメージできなかったんじゃないかと思うのです。無理がある。仮にネコ達の知能を引き上げていったとしても、クエストを受けるようになるかは何とも言えない。クエストを受注して、達成して、報告して報酬を貰うという一連の流れが、どうやっても結びつかなかったのだ。しかも報酬が難しくて、多分ネコ達が満足するような報酬を何も出せないと思うんだよね。これに関連して、おそらくゴールド(お金)もゲーム内から廃止で良いと思う。買うものないし。

ここ最近、良いなと思っているのが「研究」ツリーです。ネコ達は自分達で思索を重ねて研究を進めていくという”設定”です(本物のネコが研究するかどうかはさておき)。ネコ達だけで完結するので、イメージしやすいです。寝ると研究のスピードが上がるというのも考えています。寝てばかりでも研究は進むのね。何を研究するかをプレイヤーが選択します。プレイヤーに課せられているのは研究項目を選択することだけです。

このシステムは、クエストに比べて随分と楽ができるなと想像できますが、難易度が低い設定ではその通りです。時間経過が強くなっていきますので。

ただし、ゲーム内時間に限りがあるという、もうひとつの重要な設定が生きてきます。つまり、時間は有限なので全ての研究項目を完了することはできません。研究ツリーは完成するよりも遙か手前でクライマックス、ラストバトルに突入します。ツリーのどこを進めていたかによって、異なる戦い方になるでしょう。

場合によっては全く勝てなかったり(詰み)、ラスボス相手に秒で勝ってしまったりするでしょう。もちろん、低難易度でスタートした場合は詰むことはないバランスになりますので、低難易度で極めて効率的な研究ツリーの進め方をした場合は、ラスボスに一瞬で勝てることになります。そういうのがこのシステムの醍醐味です。プレイヤーの行動はコントロールされていないので、強くなるも弱くなるも全てはプレイヤーの選択次第ということになります。

数あるRPGのプレイを経てプレイヤーとして理解したことは、プレイヤーはクエストを受けるとき、クエストの内容(本文)には最終的には何の興味もなくなってしまう、ということです。最初は読みますけど、二回目以降も同じように読むでしょうか? 読み飛ばすに違いありません。繰り返しプレイに対応するには、この問題を解決する必要があります。

どんなに良い内容のクエストを考案しても、最初の一度だけ読まれる可能性があり、またそれが良い内容であったとしても、ゲームの評価には繋がらないということです。クエストの本文が楽しいからゲームを高く評価しましたというゲーマーを見たことがありません……。プレイヤーは、クエストがゲーム的なバランスの都合上から、事務的に、大量生産的に作られていることを知っているし、他のプレイヤーも同じクエストを受けることも知っているので、何の特別感も無いんですよね。

研究ツリーの場合、他のプレイヤーが同じようにツリーを選択していくとは限りません。偶然の一致がない限り、異なる進め方になります。明らかに強いルートが出来てしまうのを避けることで、同じような取り方を防ぎます。また、ツリーがジャンル毎に複数本用意されますので、どのジャンルを優先して進めるかという選択も生じます。研究の取り方だけを見ても相当な量の分岐が発生しますが、メインシナリオ(周囲の状況の変化)と研究(ネコ達が勝手に進めるもの)は互いに独立しているので、シナリオの分岐が爆発的に増えることもありません。

研究ツリーの進め方によってスキル構成も別物になりますので、戦闘の進め方もそれぞれ異なるものになります。こうなると戦闘のバランス調整は、実質的に意味を失います。バランスを取ることは不可能になるためです。ほとんどの場合、戦闘が開始される前に勝敗が決まっているでしょう。プレイヤーには、戦闘をするかどうかを選んでもらうことになりますし、そしてもっと広い視点から、戦闘に強いキャラクターを育てるのか、別の分野に強いキャラクターを育てるのかをも選んでもらうことになります。どちらを進めても良いんです。こうして、プレイヤーは自分の操作するネコ達の個性を決めていくことができます。それこそがRPGです。ゲームコンセプトで決められた、用意された個性に従ってプレイを進めるのはもうお終いにしないといけません。ゲームコンセプトはあります。ありますが、プレイヤーはそれに従う必要は無いんです。制作側の裏をかくのが楽しいんです。

ゲームは、プレイヤーがそのゲームを止めたときがエンディングなんですよ。

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