2018/07/21

「ダークサンクチュアリ」の3週目(周回:28)に3人で向かいます。

総ドット数が約9万のドット絵を描き始めました。なぜ始めようと思ったのか……。しかも1/4くらい完了しているし(合わせて約20時間ほど経過)、モチベーションがあるってレベルじゃねーぞ。執念深さもここまで来ると怖いね。

いやね、最初は何度も「依頼」して制作して貰おうと思ったのよ。予算はあるんだし。でも、いくら発注資料を細かく書いても、完成するビジョンが見えなかったのね。完成させるには、ドット絵を作るという以前に、無限に近い創作意欲と膨大な周辺知識が必要とすることに気付いたワケよ。発注できるわけがない。

それだけに完成したときのメリットは大きい。まず前人未踏だ。フリーゲームの制作でこんなことやっている作者は滅多に居ない。他の所に注力するからだ。それこそがこちらの強みになる。

1作品しか作らないということは、作品の数を増やしながらという制作スタイルが使えないということだ。100%その作品をヒットさせる必要がある。ヒットしなければ(高い確率でヒットしないだろう)、少なくともヒットするまでバージョンアップを続けることになる。生半可な背景設定では作者が力尽きてしまうだろう。そのため、あらゆる部分が全力で創られている。一切の手抜きがない。

1作品スタイルが他の制作スタイルと決定的に異なる特徴は、作品を公開してみてヒットしなかったら、その作品は開発終了して次の創作に移る、ということが無い、という点である。開発は続けられる。これは当初からのコンセプトである。

作者が凡庸であればあるほど、理論上は確実にヒットするはずである。ヒットしないのはどこかで意識して、あるいは意識せずに手抜きをしたからであろう。もしくは単に広告、宣伝をしていないか、そのあたりのどれかだ。

1作品スタイルは、少なくとも意識しうる範囲において一切の手抜きをしないことを要求してくれる。また、次の作品で経験を活かせば良いという意識を無くしてくれる。次は無いのだから当然だ。創作された世界観やキャラクターを捨てない、という特徴も大きい。私が他の作者の手によるキャラクターに共感できなくなった一番の理由は、キャラクターがその作品限りの・シリーズ限りの存在として、いずれは過去の者になってしまうからだ。私は、どこかのRPGのラスボスのように、永遠に続かないものに何の価値がある? とガチで思っているのだから。この辺りの考え方の違いも、差別化のポイントだろう。普通はその逆で、限られた時間を持つ、儚い存在だからこそ価値がある、という人の持つ普遍的な真理を、作品内で上手く表現する。ほとんどのヒット作はそこを狙う。ワイはその逆なんだが……。1作品しか創らないのも、その影響だろう。

では、なぜ理論上はヒットすると言い切れるのか。カンタンだ。根本的かつ潜在的に、ワイとほぼ同一の考え方を持つ人が、他に何人いると思う? 逆に発想してみよう。ワイのような考え方は、国内で唯一のものだろうか? あるいは数人だけのごく限られた存在だろうか?

そんなことはない。凡庸な考え方の一つに過ぎない。つまり、莫大な人数がいる。どんなに少なく見積もっても数万人を超える。実際は数百万という単位だろう。潜在的なプレイヤーは非常に多い。ただ、プレイしてくれるとは限らない。特に、手抜きをして創られたようなゲームは、見向きもしないだろう。私だって、そういうものはすぐ捨てる。むしろなぜプレイしようと思うのか分からない。

フリーゲームがヒットしないのは、制作のどこかで手抜きをしていて、その手抜きを多くのプレイヤーに看破されたに過ぎないのだ。

確かに、的確な手抜きをすることによりゲームは短期間で完成する。ピンポイントでヒットした、いくらかのプレイヤーには遊んでもらえるだろう。告知の状況次第ではヒットもする。でも私は、そんなヒットは要らない。

というか、商業作品では無いのだから、ヒットしてもコメント等の対応に始終するだけで、実質的な収入は無いぞ。広告無しを標榜しているWEBサイトだから、広告収入も当然のようにゼロ(仮に空前のヒット作となり、自サイトのPVが激増しても、アフィリエイトを含めた広告等を一切出さないことを約束しよう。逆に、作品を告知するための「広告」を他サイトに出すかもしれない。広告を載せることはしないが、広告を出す側になる可能性はあるということだ)。

大衆向け作品の作者としては、ヒットすることほど嬉しいことはないのだけれど、その嬉しさって数ヶ月くらいしか続かないからね? ヒットを目指して制作していると、色々と見失いかねないゾ。

「全然ヒットしていないけど、プレイしてみたら手抜きが一切無くてヤバい」「作者の発想がヤバい」そっちのほうが楽しそうですし、そんな作品を創っています。

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